しつけ糸は、洋裁にも和裁にも用います。
洋裁では粗縫い用のものをいい、和裁では完成した真新しいものである証に、
装飾的に縫いつける糸のことをこう呼ぶそうです。
躾(しつけ)というと行儀作法を身につけることではありますが、
本来、子供を一人前に育てることを意味していました。
仕立て上がった着物でも、しつけ糸なしでは、着る前に型くずれしてしまうということでしょう。

(写真は、京都を代表する写真家・水野克比古氏の作品です)

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